三つの比率がそれぞれ問うこと
韓国のローン規制に出てくるLTV、DTI、DSRは名前が似ていて紛らわしいですが、問うことが違います。LTVは担保となる住宅の価値に比べてどれだけ借りるかを見ます。住宅価格が下がっても金融機関が元金を回収できるよう余裕を残す仕組みです。DTIとDSRは所得を見ます。毎年稼ぐお金に比べて返す額が多すぎると、住宅価格に関係なく家計が崩れ、延滞につながりやすいからです。DTIは住宅担保ローンの元利金に他のローンは利息だけを足して計算し、DSRは信用ローンや自動車の分割払いなど全ローンの元金と利息をすべて足して計算します。そのためDSRが最も広く厳しい基準で、現在はほとんどの家計向けローン審査でDSRが実際の上限を決める中心的な比率になっています。三つの比率を問いの単位で覚えると、銀行の相談で聞く説明がずっと分かりやすくなります。
- LTV:担保価値に比べて借りすぎていないか
- DTI:所得に比べて住宅担保ローンの負担が大きすぎないか
- DSR:所得に比べて全ローンの負担が大きすぎないか
LTVはどう計算するか
LTVは借入額を住宅価格で割った比率です。ここでの住宅価格は売買契約書の金額ではなく金融機関が認める担保価値で、ふつうは鑑定価格や信頼できる相場のうち金融機関の基準による値を使います。たとえば担保価値が5億ウォンで、適用上限を60%と仮定すると、理論上は最大3億ウォンがLTV基準の上限です(比率は説明のための仮定です)。実際にはここからさらに差し引かれる金額があります。すでに設定された先順位のローンがあればその分を引き、借家人がいる、または入る可能性のある住宅なら少額賃借保証金の分をあらかじめ引く、韓国でいう「部屋控除」が適用されます。適用比率そのものも、所在地、規制地域かどうか、住宅の保有数、初めての購入かどうかで異なり、政策によって頻繁に変わります。そのため同じ価格の住宅でも、人や地域によってLTVの上限はかなり違って出ます。
DTIとDSRはどう計算するか
どちらも1年間に返す額を年間所得で割ります。違いは分子に何を入れるかです。DTIは新たに借りる住宅担保ローンの年間元利金に、他のローンは年間利息だけを足します。DSRは住宅担保ローンだけでなく、信用ローン、自動車の分割払い、カードローンなど全ローンの年間元金と利息をすべて足します。たとえば年間所得が5千万ウォンでDSR基準が40%なら、全ローンの年間元利金が2千万ウォン、月にして約167万ウォンを超えない範囲で上限が決まります。すでに他のローンで毎月50万ウォンずつ返していれば、新しいローンに使える分は約117万ウォンに減ります。この額を金利と期間に合わせて元金に戻して計算したものが所得基準の上限です。同じ月々の返済額でも、期間が長いか金利が低ければ、元金に換算した上限は大きくなります。
- DTI =(住宅担保ローン年間元利金+他ローンの年間利息)÷ 年間所得
- DSR = 全ローンの年間元利金 ÷ 年間所得
- 例:年間所得5千万ウォン × 40% = 年間元利金2千万ウォンまで
借り手ごとのDSR規制が意味すること
借り手ごとのDSR規制は、金融機関全体の平均ではなく、ローンを受ける個人一人ひとりにDSRの上限を適用する方式です。現在、銀行は40%、貯蓄銀行・カード会社・保険会社などの第二金融圏は50%が適用されています(2025年基準)。一定規模以上の家計向けローンを持つ借り手に適用され、一部の低所得層向け政策ローンや少額ローンなどは算定から外れたり別の扱いになったりします。第二金融圏の基準が高いからといって有利という意味ではありません。たいてい金利が高く、同じ額を借りても元利金の負担が大きくなり、第二金融圏の利用記録は信用評価にも影響しうるからです。適用対象や除外されるローンの範囲、比率は政策によって調整されてきたので、ローンを検討する時点の基準を金融委員会の発表と銀行の案内で確認する必要があります。規制比率は上限にすぎず、その中でも金融機関独自の審査で上限がさらに減ることがあります。
ストレスDSRは何を上乗せするのか
ストレスDSRは、借りた後に金利が上がる可能性をあらかじめ反映するため、DSRを計算するときだけ実際の金利に一定の金利を上乗せして見る制度です。実際に払う利息が増えるのではなく、上限を計算する仮の金利が高くなり、結果として上限が減る仕組みです。金利が変わるリスクが大きいほど多く上乗せされるため、変動金利ローンに最も大きく適用され、ミックス型や周期型は固定期間に応じて少なく適用され、満期まで金利が固定されたローンは影響が小さいかありません。この制度は2024年から段階的に拡大されてきており、上乗せする金利の大きさや対象ローンの範囲は段階ごとに変わりました。そのため同じ所得、同じ金額でも、どの金利タイプを選ぶかで上限が変わることがあります。現在の適用段階と数値は金融委員会と銀行の公式案内で確認してください。
所得はどう認められるか
DSRとDTIの分母である年間所得は、本人が思う収入ではなく書類で確認できる所得です。会社員はふつう源泉徴収票や所得金額証明で確認し、事業者は総合所得税の申告所得を基準にします。税の申告を少なくしていれば、実際の収入が多くても認められる所得は小さくなります。所得の証明が難しい場合、健康保険料や国民年金の納付額などから所得を推定して認める方式が使われることもありますが、証明された所得より保守的に反映されることが多いです。転職直後や育児休業中のように所得記録が不完全な時期には上限が低く出ることがあります。夫婦の所得を合算できるかどうかはローンの種類と商品の基準によって異なります。相談の前に直近1〜2年の所得書類を確認しておけば、相談で聞く上限と実際の審査結果の差を小さくできます。
よくある誤解
規制比率に初めて触れると、数字を逆に読むことがよくあります。DSR40%は所得の40%まで借りられるという意味ではなく、1年に返す元利金が所得の40%を超えてはいけないという意味です。期間が長く金利が低ければ、元金基準の上限は年間所得よりずっと大きくなりえます。LTVの上限までは当然借りられると考えがちですが、実際の上限はLTVとDSRのうち小さい値なので、所得が足りなければLTV上限にはるかに届きません。マイナス通帳(当座貸越)は使わなければ負担がないと思いやすいものの、限度型ローンは使用額ではなく約定限度額を基準にDSRに反映されるのが一般的です。反対に、期間を延ばせば年間元利金が減りDSRが下がるのは事実です。ただしその分総利息が増えることも合わせて見る必要があります。一つの数字を覚えるより、分子と分母に何が入るかを理解する方が誤解を減らします。
- DSR40%=所得の40%まで借りられるという誤解
- LTVの上限までは当然借りられるという誤解
- 使っていないマイナス通帳は上限に影響しないという誤解
- 期間を延ばすとDSRは下がるが総利息は増える
上限を前もって見積もる確認順序
相談を受ける前に自分で上限を見積もっておけば、契約日程をずっと安全に組めます。まず書類で確認できる年間所得を整理し、今持っているすべてのローンの残高・金利・残り期間・返済方式を書き出します。マイナス通帳は使用額ではなく限度額を書いておきます。次に既存ローンの年間元利金を足して所得に占める比率を計算すれば、新しいローンに残る余裕が見えます。その余裕を希望する金利と期間で元金に換算した値が所得基準の上限です。担保があれば、担保価値に予想適用比率を掛け、先順位ローンと部屋控除を引いた値が担保基準の上限です。二つのうち小さい方がおおよその上限です。DSR計算機を使えばこの手順を素早くできますが、ストレス金利や商品ごとの算定方法は金融機関の審査で最終的に確定します。
- 1. 書類で確認できる年間所得を整理
- 2. 既存ローン全体の残高・金利・期間・方式の一覧
- 3. 既存ローンの年間元利金 ÷ 年間所得を計算
- 4. 残った余裕を元金に換算(所得基準の上限)
- 5. 担保価値 × 比率 − 先順位・部屋控除(担保基準の上限)
- 6. 二つのうち小さい方を基準に計画
実際によく聞かれる状況
最も多い質問は「住宅価格は十分なのに、なぜ上限がこれだけなのか」です。たいていは所得に対する元利金が先に埋まり、DSRが上限を縛ったケースです。この場合、既存の信用ローンや分割払いを先に減らせば新しいローンに使える余裕が生まれ、期間を延ばしたり固定期間の長い金利タイプを選んだりすればストレスDSRの影響が減って上限が増えることがあります。二つ目はマイナス通帳の質問です。使っていないマイナス通帳があれば、限度額を減らすか解約するだけでDSRに余裕ができることがあります。三つ目は共働き夫婦の所得合算です。商品によっては配偶者の所得を合算できますが、その場合は配偶者のローンも一緒に反映されるのが普通なので、合算が常に有利とは限りません。いずれの場合も、銀行の相談で所得基準と担保基準のどちらが上限を決めたのか尋ねてみてください。
- 住宅価格は十分なのに上限が小さい:所得基準が先に縛ったか確認
- 使っていないマイナス通帳:限度額の縮小・解約で余裕を確保
- 共働きの所得合算:配偶者のローンも反映されるか確認
限界と注意事項
この記事は韓国のローン規制の原理を説明するための一般的な情報であり、個人ごとの借入可否や上限を確定するものではありません。LTVの適用比率、借り手ごとのDSRの適用対象と除外ローン、ストレス金利の大きさと段階、所得の認め方は、政府の政策と金融機関の基準によって随時変わります。記事の5億ウォン・60%といった数字は計算の仕組みを示すための仮定で、2025年基準と明記した比率もその後変わっている可能性があります。商品・約款・規定は会社や時期によって異なるため、契約前には必ず商品説明書と約款を確認し、金融委員会・金融監督院・銀行の公式案内で最新の基準を確認してください。上限が出たからといってその額をすべて借りる必要はなく、実際の借入額は生活費と緊急資金を残した返済計画を基準に決めるのが安全です。
🌍 検索エンジンでさらに調べる
ボタンを押すと、そのエンジンでこのキーワードを検索します